琉球大学脳神経外科のホームページをご覧頂き有り難うございます。代表してご挨拶を申し上げます。
琉球大学脳神経外科は、1984年に初代六川次郎教授のご就任と同時に設立され、1997年に就任された吉井輿志彦教授、2009年に就任された石内勝吾教授のリーダーシップにより伝統が積み上げられ、沖縄県内外に脳神経外科の指導者を輩出してきました。四代目として2024年4月に着任し、改めてその重責を自覚し、未来に向けて琉球大学のメンバー及び連携・関連施設の先生方と力を合わせて沖縄県脳神経外科の診療技術のさらなる向上、新しい研究の展開、そして教育の充実を目指してまいります。
私は沖縄県那覇市の出身であり、地元の高校を卒業後熊本大学医学部に進学・卒業し、熊本大学脳神経外科入局後30年にわたって仕事をしてまいりました。この度、故郷である沖縄県の琉球大学で後輩の脳神経外科医を育てる立場を頂いたご縁に心から感謝致しております。脳神経外科の手術を続けていくには、患者さんに対する優しさと同時に手術の結果から謙虚に学び続ける姿勢を保つことが何より重要です。また、明日の患者さんのために現在できないことを解決したいというリサーチマインドが医師として成長する原動力になります。このホームページ表紙の「脳を知り、癒やす」にはそのような思いが込められています。
琉球大学の英語表記はUniversity of the Ryukyusですが、複数形のthe Ryukyusは集合体を表しており、沖縄本島のみならず沖縄島嶼全体の大学として設立されたことを表現していると聞いております。診療においては、県内の脳神経外科施設間の診療連携を幅広くさらに強固なものとし、沖縄本島のみならず、離島においても脳腫瘍、脳卒中、頭部外傷、機能的疾患(薬の効かないてんかんなど)、小児疾患に至るまで、患者さんとご家族に安心して任せて頂ける、最新の脳神経外科診療が提供できる枠組みを構築するよう努力致します。
琉球大学病院及び医学部は、40年の歴史が刻まれた西原町上原キャンパスを離れ、2025年1月に宜野湾市西普天間キャンパスに移転致しました。西普天間キャンパスは、ちょうど移転の10年前2015年3月に返還された米軍キャンプ瑞慶覧住宅地区跡地であり、東シナ海を臨む丘陵地にあり、琉球大学病院及び医学部は、国際化、人材育成、先端研究・産業振興、医療水準の向上を4つの柱とする沖縄健康医療拠点「西ふてんまウェルネスタウン」の中核と位置づけられています。琉球大学脳神経外科は、ここで共に働く仲間を待っています。
名実ともに新しい琉球大学脳神経外科をどうぞよろしくお願い致します。
2025年4月吉日
脳神経外科学講座教授
浜崎 禎
Tadashi Hamasaki