脳腫瘍は、脳やその周囲に発生する腫瘍の総称で、良性から悪性までさまざまなタイプがあり、頭痛、けいれん、手足の麻痺、視覚・言語障害など多様な症状を引き起こします。当科では、精度の高い画像診断に基づき、外科手術を中心に、必要に応じて放射線治療や化学療法を組み合わせた総合的な治療を提供しています。特に神経膠芽腫などの悪性脳腫瘍や、頭蓋底腫瘍といった高度な技術を要する病変を専門としています。
脳の血管に生じる異常は、突然の意識障害や麻痺、言語障害など、重大な症状を引き起こすことがあります。主な疾患には、出血性疾患(脳出血、くも膜下出血)、虚血性疾患(脳梗塞)、さらに脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻、もやもや病、脳動脈解離といった特殊な血管病変が含まれます。当科では、これら多様な病態に対して、開頭手術と血管内治療の双方から、患者さんの状態に応じた最適かつ高度な医療を提供しています。
けいれんや顔面のぴくつき、激しい痛み、不随意運動、歩行障害などを引き起こす疾患には、難治性てんかん、顔面けいれん、三叉神経痛、パーキンソン病などがあります。当科では特に、薬で制御が難しいてんかんに対する外科的治療に力を入れています。また、微小血管減圧術やパーキンソン病などの機能的疾患の外科治療にも幅広く対応しています。
先天性疾患、脳腫瘍、脳血管障害などに必要に応じて対応しています。特に、大学病院ならではの、他の疾患を抱えたお子さまの脳神経外科的治療に柔軟に対応しています。小児科と連携し、安心して治療を受けていただける環境を整えています。
急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、脳挫傷などの頭部外傷については、救命救急センターと連携し、重症例にも迅速かつ適切な対応が可能です。また、水頭症や脊椎疾患など、各疾患に応じて、他診療科とも連携しながら治療を行っています。
疾患の詳細は脳神経外科学会ホームページの脳神経外科疾患情報ページをご参照下さい。
脳神経外科学会ホームページ